(4)平成29年度政務活動費一覧表の掲載と3項目の問題点の指摘  南部 博彦

風の会のメンバー津田利明さんが、政務活動費の一覧表を作ってくれた。 A3版以上の大きさに印刷しないと、数字が小さくて読めないほどの大きな表である。PDF版を掲載するので、各自Downloadして印刷してもらいたい。
              平成29年度山口県議会議員政務活動費の一覧表

この一覧表を眺めると、色んなことが見えてくる。そのうち、私が気になった3項目を以下記載する。

(1)日本会議への支出

自民党系の議員20名が、日本会議の年会費12000円を政務活動費で支払っている。
己の政治信条に従って、色んな政治団体に属することは、憲法で保障されており、このことに異議を唱えるわけではないが、県議会議員としての政務活動に日本会議がどのような役割を担っていて、その会費への支出が何故正当な案件として認められているのかについては、説明を要すると思う。
県民として、県議会事務局並びに該当する議員諸氏の説明を求めたい。
12000円の会費は、議員のポケットマネーで出せる範囲ではないのか。それをあえて政務活動費に計上するのには、それなりの意図があるはずだ。 是非説明を聞きたい。

(2)車リース料への支出

16名の議員が、車のリース料を政務活動費に計上している。
一家に一台ではなく一家に2台以上の自家用車を持つまでになっている車社会において、県議会議員は,何故リースまでして車を持つ必要があるのかがわからない。
議員特権だからとして、高級車をリースして乗り回しているとしたら、お門違いも甚だしい。
政務活動費は、県民の貴重な税金で賄われていることを考えると、不必要な出費のように思われる。 庶民感覚からいうと、議員個人所有の車を使い、議員活動に使ったガソリン代のみを請求するのが、正当な使い方ではないだろうか。

(3)人件費について

政務活動費支出の27.7%を占める人件費は、ゆるがせには出来ない項目である。
だが残念ながら、個人情報保護の名目で領収書はすべて黒塗りになっており、詳細を解析することができない。
政務活動費に計上されている人件費は、秘書あるいは事務所職員へ支払われていると考えられるので、そうした方々への正当な支払いは、公開されてもなんら問題はないはずである。
個人情報保護の美名のもと、人件費が、不正支出の温床となっていはしないかと心配する。
繰り返して言うが、政務活動費は県民の貴重な税金で賄われているのだから、県民が閲覧し、納得できる透明性を確保すべきであり、個人情報保護と次元が異なる問題である。
この点について、議会事務局に何度も改善を促したが、改善されないままになっている。

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(3)平成29年度の政務活動費を調査して   南部 博彦

 平成30年8月13日、風の会のメンバー5名が、山口県議会事務局を訪れ、公開になったばかりの平成29年度政務活動費の資料を
閲覧し、持ち込んだスキャーナーですべての資料のコピーを撮り、持ち帰った。 スキャナーの性能が格段に進歩したため、コピー作業はスキャナーに任せ、私は、各議員が広報費支出の根拠として提出した議会報告書などの資料に目を通し、必要と思われる箇所をカメラに収めた。 その過程で気が付いたことなど、広報費にまつわる問題を以下にまとめた。
 
  平成28年度の政務活動費の調査の際にも指摘したが、広報費の支出は40%と飛びぬけて多い。 平成29年度についても、同様で、全議員を広報費を集計すると、7045万円となり、全支出に対する割合は40.8%である。 
このように多額の支出をしている広報費が公明正大に使われ、我々県民からみて、一点の曇りもなく申告されているのかについては、申告されている費用の明細だけでなく、各議員がどのような資料を作り、県民に配布しているかについても目を光らせる必要がある。

 今回、初めてそうした資料を閲覧してみて、県議会事務局がどのような基準に基づいて広報費の査定を行っているのか、疑問に思うことが幾つか浮かんできた。 すべての資料を精査するには至っておらず、氷山の一角を指摘することになるが、以下記載してゆく。

 ☆誰がどれだけ広報費を使ったか?

  スキャナーで撮った資料から広報費を抜き出し、総額を算出すると同時に一覧表にまとめた。
   支出の多い順に30名を抽出し表にすると、次のようになった。
                                  (金額:万円)
番号 名前 金額 番号 名前 金額 番号 名前 金額
1 河村 敏夫 389 11 二木 健治 208 21 柳居 俊学 156
2 西本健治郎 368 12 上岡 康彦 208 22 曽田  聡 149
3 澁谷  正 310 13 高瀬 俊也 204 23 西嶋 裕作 149
4 吉田 充宏 301 14 戸倉多香子 192 24 星出 拓也 142
5 篠崎 圭二 275 15 石丸 典子 185 25 中嶋 光雄 140
6 山手 康弘 233 16 守田 宗治 184 26 田中 文夫 133
7 平岡  望 227 17 塩満 久雄 183 27 藤生 通陽 128
8 藤井 律子 227 18 先城 憲尚 183 28 合志 栄一 127
9 笠本 俊也 214 19 新造健次郎 177 29 佐々木明美 121
10 槙本 利光 211 20 河合 喜代 157 30 俵田 祐児 118

河村敏夫議員の389万円を筆頭に、30位の俵田祐児議員ですら118万円も使っている。
いずれ全ての議員のついて解析しようと思っているが、1位、11位、21位の3議員を抜き出して、どんな資料の作成に広報費を使ったか解析してみた。

☆河村議員のケース

 「河村敏夫の山口県議会報告」Vol 59、60、61の3報を発行・配布している。
  タブロイド判新聞形式の紙面構成になっており、各号二つ折り、両面印刷 計4面の構成である。。
  印刷部数は、毎号 46500部、 送り状を含めた印刷代は、約62万円である。 7000部を郵送で支持者に送り、他は、ポスティング  により配っている。 毎号この方法を踏襲して印刷・配布しており、各号の総経費は約130万円。 3回で390万円になる。
  なお、59,60については、全額広報費で請求し、61については、9/10に割引いて申告している。(広報費請求整理番号12参照)
  河村議員は、420万円の全額を使い切っており、その調整のために、割り引いたとも受け取れる。

☆二木議員のケース

 「二木けんじの県政NEWS」 Vol 23, 24を発行・配布している。
 タブロイド判新聞形式の紙面構成で、二つ折り、両面印刷 計4面の構成は、河村議員のと同じである。
、 印刷部数は、毎号9万部で、印刷代は約59万円である。 そのうち、83000部を新聞に折り込んで配布している。 折り込み料は、
 約43万円で、一枚当たりの単価は、約5円である。 1回の総経費は、約100万円、2回分で200万円になる。 全額広報費で請求し、
 認められている。 

☆柳居議長のケース
 「県政と周防大島の暮らし」 全7ページ と 「俊和県政報告」全6ページの2報が添付されている。
 この報告書の特徴は、報告の半分以上が写真で埋められていることである。 安倍総理との2ショット、安倍夫人との2ショットなどなど、政界のお歴々との写真が、これ見よがしに並んでいる。 柳居議長は、71代目の全国都道府県議会議長会会長に就任されているが、議長会でこんな議論がなされ、山口県との関りはこうだ、といった議長にしか書けない報告があるはずである。 こんな内容の報告を  県民は望んでおり、広報費は、そんな内容の報告に使うべきである。 費用は適当に案分して請求されているが、厳密にいうならば、  どの写真は公費で、どの写真は私費でと、紙面ごとに計算し、案分比率を決めるべきだと考える。
 宣伝じみた写真入りの報告書を目の当たりにして、”これが山口県議会議長の報告書か”とがっかりしたというのが正直な感想である。

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(2) 井原すが子県議会報告No.26に「政務活動費の不正防止について」と題して、県議会11月定例会で 質問された内容が載っていたので転載する。なお、井原すが子の県議会報告全文は、井原すが子後援会のホームページに掲載されている。(http://www.sugako31.sakura.ne.jp)

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(1)県会議員の政務活動費収支報告書を閲覧して   南部 博彦

平成27年と平成28年、2年分の政務活動費の収支報告書を閲覧し、独自に解析を試みた。その結果、浮き彫りになった主な点を以下に記載する。

(1)  広報費
 8項目のカテゴリーの中で、最も支出の多い項目が、広報費である。 45名の議員の総計は、平成28年では6959万円になり、全支出の40%に達する。一番多い議員は、328万円もこの項目で支出している。 議員の平均をとると、約150万円となる。 議員活動の中核をなす議会報告の発行・配布に費用をかけるのは、かならずしも悪いことではないが、提出された議会報告をみると、有名国会議員とのツーショットの写真を掲載するなど、PR以外のなにものでもないものがあり、これが議会報告なのかと首をかしげたくなる。

 折しも、不倫報道で注目を浴びた市会議員の政務活動費の架空請求疑惑が報じられた。 このケースでは、本当に広報活動に使うチラシを印刷したのかが疑われている。 山口県議会の議員には、そんな不心得者はいないと信じたいが、支出が多いだけに精査が必要であろう。

(2)  人件費
 2番目に多い支出は人件費である。 45名の議員の平成28年の人件費の総額は、4913万円で、全支出の28%に当たる。 人件費は、マニュアルにも記載されている正当な支出であるが、どれか一つ収支報告書を見てもらえばわかるが、領収書の支払い先がすべて黒塗りになっており、我々にはだれに支払ったのか伺いしれない領収書になっている。 この点を議会事務局に問い糾したところ、個人情報保護の観点から黒塗りにしているとのことであった。 支払い先は、議員秘書あるいは後援会の事務員などと推察されるが、政務活動費の趣旨を考えるならば、議員活動を展開する上で必要不可欠の人に払っているはずである。もしそうなら、その人は公的な立場の人間とみなしてよく、個人名が公表されてもなんら問題ないはずである。 個人情報保護を隠れ蓑にした人件費の不正受給がないことを祈るばかりである。
 

  以上支出の多い2項目について問題点を指摘したが、このほかにもガソリン代の請求や資料代など、細かく見てゆくと問題になる収支報告書があることが、既に明らかになっている。

 
 政務活動費は議員活動を円滑に行う潤滑油のようなものであり、県議会活性化の起爆剤として大いに使ってもらいたいが、前払いという性善説に立った現行の支払い方式では管理がルーズになることは否めないので、使ったものを後で請求する後払い方式に切り替えるべきではないかと考える。

 また、議会事務局には、全てのデータを公開するという原則に立って、県議会のホームページなどに収支報告書を掲載するよう要望したが、何時実現するかについて確答は得られなかった。この当面の対策として、我々独自でインターネット上に収支報告書を公開することにしたが、この点について議会事務局の暗黙の了解を得ていることを付け加えておきたい。  

最後に、この記事を読まれた県民の皆さんにお願いしたいことがある。
あなたが支援している議員の収支報告書に、是非目を通して頂き、日常の議員活動との整合性など、厳しく査定を行って頂きたい。
そうすることが、議員に襟を正して政務活動費を使うようにしむけるきっかけになると思う。