(1)県会議員の政務活動費収支報告書を閲覧して   南部 博彦

平成27年と平成28年、2年分の政務活動費の収支報告書を閲覧し、独自に解析を試みた。その結果、浮き彫りになった主な点を以下に記載する。

(1)  広報費
 8項目のカテゴリーの中で、最も支出の多い項目が、広報費である。 45名の議員の総計は、平成28年では6959万円になり、全支出の40%に達する。一番多い議員は、328万円もこの項目で支出している。 議員の平均をとると、約150万円となる。 議員活動の中核をなす議会報告の発行・配布に費用をかけるのは、かならずしも悪いことではないが、提出された議会報告をみると、有名国会議員とのツーショットの写真を掲載するなど、PR以外のなにものでもないものがあり、これが議会報告なのかと首をかしげたくなる。

 折しも、不倫報道で注目を浴びた市会議員の政務活動費の架空請求疑惑が報じられた。 このケースでは、本当に広報活動に使うチラシを印刷したのかが疑われている。 山口県議会の議員には、そんな不心得者はいないと信じたいが、支出が多いだけに精査が必要であろう。

(2)  人件費
 2番目に多い支出は人件費である。 45名の議員の平成28年の人件費の総額は、4913万円で、全支出の28%に当たる。 人件費は、マニュアルにも記載されている正当な支出であるが、どれか一つ収支報告書を見てもらえばわかるが、領収書の支払い先がすべて黒塗りになっており、我々にはだれに支払ったのか伺いしれない領収書になっている。 この点を議会事務局に問い糾したところ、個人情報保護の観点から黒塗りにしているとのことであった。 支払い先は、議員秘書あるいは後援会の事務員などと推察されるが、政務活動費の趣旨を考えるならば、議員活動を展開する上で必要不可欠の人に払っているはずである。もしそうなら、その人は公的な立場の人間とみなしてよく、個人名が公表されてもなんら問題ないはずである。 個人情報保護を隠れ蓑にした人件費の不正受給がないことを祈るばかりである。
 

  以上支出の多い2項目について問題点を指摘したが、このほかにもガソリン代の請求や資料代など、細かく見てゆくと問題になる収支報告書があることが、既に明らかになっている。

 
 政務活動費は議員活動を円滑に行う潤滑油のようなものであり、県議会活性化の起爆剤として大いに使ってもらいたいが、前払いという性善説に立った現行の支払い方式では管理がルーズになることは否めないので、使ったものを後で請求する後払い方式に切り替えるべきではないかと考える。

 また、議会事務局には、全てのデータを公開するという原則に立って、県議会のホームページなどに収支報告書を掲載するよう要望したが、何時実現するかについて確答は得られなかった。この当面の対策として、我々独自でインターネット上に収支報告書を公開することにしたが、この点について議会事務局の暗黙の了解を得ていることを付け加えておきたい。  

最後に、この記事を読まれた県民の皆さんにお願いしたいことがある。
あなたが支援している議員の収支報告書に、是非目を通して頂き、日常の議員活動との整合性など、厳しく査定を行って頂きたい。
そうすることが、議員に襟を正して政務活動費を使うようにしむけるきっかけになると思う。